• 特別金庫貯蔵

    水鳥記 藏

    気仙沼老舗蔵元の純米大吟醸を、有形文化財土蔵に据えられた大型耐火金庫で貯蔵するプロジェクト

  • くらしを守ってきた土蔵と金庫で酒を守る

     気仙沼は室根山などから続く谷が集まるところ。谷に沿って吹き降ろす乾いた風が強く、大正4年と昭和4年、二度の大火に襲われています。このことから、この地では土蔵や耐火金庫が重要な役割を果たしてきました。

     先の東日本大震災でも地震と津波によって多くの土蔵や金庫が損壊しましたが、いくつかの土蔵は再建され、現在も活用されています。大正5年から続く廻船問屋「小野健商店」にも、津波を乗り越えた昭和初期建築の土蔵(国の登録有形文化財)があり、その内部には同じ時代に造られた大型金庫があります。

     本プロジェクトは小野健商店と、同じく損壊後に再建された店舗(国の登録有形文化財)で営業する明治39年創業の蔵元「角星」とが連携して、『水鳥記 純米大吟醸 蔵の華 四割四分』を金庫内に一年間貯蔵し、熟成させるものです。

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    商売を守る土蔵と耐火金庫

     大正と昭和の大火の後、気仙沼のまちには火に強い土蔵が作られ、多くの商家では耐火金庫が備えられるようになりました。
     昭和初期に建造された小野健土蔵の中に鎮座するのは、同時代の大型金庫。金属の外殻と内殻の間には砂が詰められており、その重さは1トンとも言われています。
     東日本大震災で土蔵が津波の被害を受け、金庫も大きく動きましたが、その機能は堅持されました。
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    土蔵は国の登録有形文化財

     金庫が収められている廻船問屋「小野健商店」の土蔵は、気仙大工による建築で、平成18年に国の登録有形文化財に指定されました。
     黒漆喰塗の重厚な扉、白漆喰塗に海鼠壁の外壁という佇まい。雲に鶴、波に亀など海をモチーフにした鏝絵装飾で装飾してある美しい土蔵です。また二階部分から見た天井の構造は、船を逆さにしたような独特のデザインになっています。
     東日本大震災で大きな被害を受けましたが、平成29年に大規模な工事と修復が完了。
     内部には古い船具や商家の道具を始め、歴史を感じさせる蒐集品がずらりと並んでいます。
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    蔵元の店舗も登録有形文化財

     蔵元「角星」の直販店舗は、昭和初期に建築された土蔵風の木造二階建。伝統的な切妻桟瓦葺の店舗ですが、実は平行四辺形に近い敷地に合わせて両側の柱や梁、腕木、瓦など角度をつけて配置してあり、独特な造りになっています。平成15年に登録有形文化財に指定されました。
     東日本大震災で一階部分が損壊し、二階部分も敷地の奥に流されましたが、一度解体されたのち平成28年に元の位置に再建されました。
     現在は一階部分は店舗として、二階部分は以前の町の様子や復旧過程を見られる展示室として活用されています。
     壁の一部や天井裏からは、大正4年に建てられた当時の痕跡を確認することができます。
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    静かに寝かせることで酒は美味くなる

     蔵元角星の斉藤嘉一郎代表は語ります。
    「造ったばかりの酒は、もちろん若々しい味を楽しめます。ですが、まだアルコールの分子が安定しておらず、舌触りに荒さが残ります。刺激を与えずに寝かせれば、分子が均質に整ってなめらかになるので、角が取れて丸みを帯びた味わいになります。いい方向にいく熟成を私どもでは調熟と呼んでいます。」
     
     土蔵の中は夏でも涼しく、年中を通して温度湿度が安定しています。そしてずっしりと重い耐火金庫は、振動や光の刺激も遮断、まさに日本酒にとっては理想的な寝心地だと言えるでしょう。
     
     小野健商店の金庫に収まる本数は四合瓶で120本。この数量限定でプロジェクトを続けています。
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    水鳥記『藏』純米大吟醸 蔵の華 特別金庫貯蔵

    特別金庫貯蔵に選ばれたのは、角星が誇る水鳥記。宮城県産酒造好適米である「蔵の華」を全量使った純米大吟醸で、精米歩合は四割四分です。

     

    水鳥記純米大吟醸
    日本酒度:−4
    アルコール:16.2%
    アミノ酸度:2.4
    酸度:1.5
    精米歩合:44%
    内容量:720ml(四号瓶)

     

    特典を含めた『オーナー権』価格:4,200円(税込)

    先着120本限定(令和6年3月15日以降お受け取り)

    【おひとり様1本まで】

    売上げから消費税および諸経費を除いた金額を、文化財保護のため「気仙沼風待ち復興検討会」に寄付させていただきます。

    風待ち地区:「100年企業の連携」ページをご参照ください。

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    令和5年入庫分

    特別金庫貯蔵 オーナー権

    特別金庫貯蔵プロジェクトにご賛同いただき、オーナー権を購入された方には、オーナー証を発行いたします。

    歴史ある土蔵と金庫に守られた特別な貯蔵酒の熟成を、しばしお待ちください。

     

    【オーナー権の内容】
    ・「水鳥記 藏 純米大吟醸 特別金庫貯蔵」(四号瓶/1本)
    ・入庫式へのご参加(令和5年5月13日11時・ご見学付)
    ・後日の見学会(要事前ご予約)
    ・オリジナル手ぬぐい
    ・「気仙沼風待ち復興検討会」への寄付金
    ※小野健土蔵のご見学はオーナー様のみ1回無料
    ※入庫式、ご見学、お受け取りにはオーナー証をご持参ください
    ※天災などによる不測の事態が起きた場合は管理者として可能な限りの対処をしますが、やむを得ず商品を損なった場合は免責させていただくことをご了承ください
     
    【お受け取りについて】
    ・令和6年3月15日に出庫した上、角星直販部にて同3月15日~3月31日(平日のみ)の間にお受け取りいただけます。
    ・期間中にお受け取りいただけない方には、令和6年4月3日より着払い(オーナー様ご負担)にて発送させていただきます。ご了承のほどよろしくお願いいたします。
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    オーナー特典

    オリジナル手ぬぐい

    オーナー様には、岡生地(30番手)に水鳥記『藏』のデザインを施したオリジナル手ぬぐいをお送りします。

    手ぬぐいをご覧になりながら、貯蔵酒が蔵から出るまでのお時間をお楽しみください。

    (3期目はピンク色になります)

  • 角星と小野健商店

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    株式会社 角星

    蔵元
     気仙沼町釜の前にて呉服商、食酢・麹製造販売、塩問屋等を営んできた「斉藤屋」十四代斉藤作兵衛が、明治39年に現本社所在地より約20キロ西方、岩手県折壁村で濁酒の醸造を開始。同42年、宮城県気仙沼市太田に製造場を移転しました。
     水鳥記は、酒の文字が、水(三水)と、醸した容器から表形された鳥(酉)から成り立っていることにより、酒物語の意を込めて命名しています。
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    有限会社 小野健商店

    廻船問屋
     大正5年に気仙沼で創業。当初から紀州沿岸東部や高知西南地域の漁船の入港、水揚げの支援を続けています。「魚問屋は船主の代行業。船員の命と財産を預かっている」という責任感を胸に、母港から出て操業し、水揚げを経てまた母港に戻るまでを陸から支えています。
     東日本大震災で大きな被害を受けた土蔵は、40センチ持ち上げ、後方へ35センチ動かすという大規模な工事を経て再建されました。
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    気仙沼100年企業の連携

     風を集めたことで大火に見舞われやすかった気仙沼。火災から財産を守ってきた耐火金庫。金庫貯蔵酒一年間の熟成を待っていただく間、漁に適した風を見極めるために「風待ち」をした船乗りたちに思いを馳せてみることで、お酒の味わいが深まるかもしれません。(斉藤嘉一郎)
     
     日本有数の漁港として栄えてきた気仙沼で代々続く「魚問屋・廻船問屋」として、船主たちを陰からひっそりと支えてきました。今回、この金庫貯蔵プロジェクトにおいて、角星さんの美味しいお酒に小野健商店の土蔵と金庫が新しい彩りを添えられることは大変嬉しいことです。(小野寺健藏)
     
    風待ち地区:角星直販部のある魚町、小野健商店のある南町を含む内湾地区(気仙沼湾最奥部)は、港を出る帆船が船出に適した風を待ったためにこう呼ばれています。
  • お問合せ・アクセス

    988-0013
    宮城県気仙沼市魚町二丁目1-17 角星 直販部
    月曜日~金曜日 8:30~17:30
    (土曜日、日曜日、祝日は定休日)
    0226-22-0007